広告費を使わない新規事業の展開 経営の中核に「戦略PR」を
マーケティングPRや戦略PRの研究や実践で、第一人者の井上岳久氏。「横濱カレーミュージアム」では、独自の理論に基づくPRで入館者を急増させた。PRを核にした、次世代にふさわしい最新のマーケティングを構築・実践している。
事業や商品の企画段階からPRを考える
広報を経営の中核に据え、PRに力を入れることで成功する企業が増えている。広告費はほとんど使わず、メディアをうまく使う。その際、単にメディアに商品を売り込むのではなく、経営戦略の中に広報を入れ、商品やサービスを作る段階からPRを意識していく。このように、考え尽くされた経営戦略の下でPRをしながら経営を向上させる方法は、戦略PR、またはマーケティングPRといわれる。
戦略PRは元々、米国を中心に行われていたが、近年は日本でも同様のやり方で成功する企業が出てきている。国土が広く、新聞やテレビの数も非常に多い米国では、それらへの広告を通じて全国に情報を浸透させるのは難しい。このため、戦略PRが重要となってきた。
井上戦略PRコンサルティング事務所代表の井上岳久氏によれば、米国企業では広告担当者はわずかで、代わりにCIO(chief information officer)という情報を統括する担当役員がいる。
「CIOは情報の発信をすべてコントロールし、5年後、10年後に、市民や顧客にどのような会社のイメージを持ってもらうかも考えます。またマスコミを前にして、自ら質問に答えます」
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