Uber、Airbnb... 経営資源を持たない「飛躍型企業」の共通点

AirBnB やUberなどに代表される「飛躍型企業」に注目が集まっている。これらの創業者は、思いとアイデアで「ヒト・モノ・カネ」といった資源を迅速に集め、新しい市場を一気に占有することで企業価値を増大させている。

「飛躍型企業」とは何か

飛躍型企業の要素。オンデマンド型のスタッフやコミュニティ活用、資産を保持しないことなど資源を持たないという特徴を持っている

「取引には取引費用なるコストが必要であり、そのために取引費用を節約する方向で組織が編成される」と企業の存在価値を定義したのが、ノーベル経済学賞をとったドナルド・コースである。企業という組織体が構成されるのは、「ヒト・モノ・カネ」という貴重な経営資源を市場から調達するよりも効率的な状態をつくることができるから、というのがその理論の骨子だ。

何か事業を行う際に、経営資源をどのように確保するかというのは最重要課題であり、仕事が発生するたびに人を雇ったり、モノを調達するのではなく、ある程度大きなストックを持って仕事を受注するのがこれまでの一般的な流れであった。企業は情報技術の進展の中で不要になるという議論もあったが、情報化で扱うべき情報が増加したことで、なおさら企業の役割が増大されるという局面もあった。

しかしこの流れには崩壊の兆しがみられる。シリコンバレーのスタートアップの支援機関「シンギュラリティ大学」では、「飛躍型企業(Exponential Organizations)」という概念を提唱している。

近年、指数関数的(Exponential)に急成長する企業、例えばAirBnB やUberなどが増加しており、これらの企業に特徴的な要素を抽出した内容である。

これらの企業に特徴的なことは「野心的な変革目標」と呼ばれる社会変革への強い意志があげられるが、企業形態としても「資源を持たない」という特徴がある。

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