外国人向け料理教室が大好評 貝印、観光ビジネス参入の理由

製造業にとっても観光ビジネス参入は様々なメリットを生み出す。そのモデルと言えるのが貝印。外国人観光客向けの和食体験教室をスタートし、マーケティング戦略や新事業創出のヒントを得ている。

和食体験教室を楽しむ外国人観光客たち。貝印の調理器具を使いながら、調理の手順や包丁の選び方、盛り付け方など、日本の食文化を学ぶ

包丁の国内シェアトップを誇る刃物メーカー、貝印が開催する外国人観光客向け和食体験教室「Kai House JAPANESE COOKING」が人気を博している。和食を食べるだけでなく、自ら料理をする場をつくることで新しい発見や楽しみ方に気づいてもらいたいと、2015年2月からスタート。秋葉原という立地の良さも奏功し、毎週木曜日になると多いときは20人ほどの外国人が集まり、巻き寿司、胡麻和えやだし巻き卵といった家庭料理づくりが繰り広げられる。

費用は2時間で7000円。日本人向けの料理教室に比べると決して安価ではないが、それでも好評を博しているのは、貝印の知名度と、外国人の間で日本の食文化への関心が高まっていることにある。最近では、1万円~1万2000円のプライベートレッスンも人気があるという。

「今や海外では、日本食は“ブーム”ではなく“定番化”しており、寿司や天ぷらなどの高級料理から、家庭料理へと関心が移り変わっています。さらに、自分でも作ってみたいと調理道具にこだわる人も増えてきました。2000年に販売を開始した海外向け包丁ブランド『旬』は欧米で高い人気があり、一流シェフも愛用しています」と、執行役員経営管理本部カイハウス事業推進室室長の堀内英利氏は言う。

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