淡路島の新商品開発の秘訣 ローカルをデザインする島民

兵庫県淡路島で2012年から4年間行われた、地域資源を活かした起業を支援するプロジェクト「淡路はたらくカタチ研究島」。農や食、観光をテーマに数々の仕事を創出した取り組みが1冊の書籍にまとめられ、地域ブランディングの教科書として注目を集めている。

graf 代表 服部滋樹氏(左)、ブンボ代表 江副直樹氏(右)

島民主体で「仕事」を生み出す

自給率130%。東京23区と同じくらいの土地に人口わずか15万人。資源は豊富だが、人口減少や高齢化が深刻な淡路島。そんな島で雇用創出を目指して始まったのが「淡路はたらくカタチ研究島」プロジェクト。厚生労働省からの委託による、実践的な地域の雇用創出を目指す事業だ。

同プロジェクトの特徴は、就業のためのスキルアップや新商品開発、事業拡大による雇用創出といった従来型の就職・雇用支援だけでなく、島の豊かな地域資源を生かした家業・生業レベルの起業をサポートするところまで踏み込んできたことだ。

様々なバックグラウンドを持つ島民や移住希望者に対し、どんな仕事をつくり、どんなライフスタイルを構築するかをワークショップや講義を通じて議論する。2013年からは、「淡路島ならではの付加価値商品開発プロジェクト」が始動。島ならではの価値を再発見し、高付加価値の商品開発を実践する。また販売拡大を図ることで、淡路島での起業を応援する。島民が主体となり「仕事を生み出す」ことを目的に、外部の専門家やデザイナーともタッグを組んで商品の企画・開発から販売までを行ってきた。

このプロジェクトを通し、実際に起業した人、淡路島に移住した人も多く、その成果やビジョンには、淡路島に限らず、様々な地域で小さな生業、仕事を生み出すヒントが溢れている。

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