「声」が生み出すリーダーシップ 冒頭「3秒」で人を引き付ける

「声のイメージ」を持つことで、自分自身を理想のリーダーに近づける。そして、「声」とは「呼吸」であり、呼吸を整えることで、心も身体も楽になり、人を動かすスピーチプレゼンも可能になる。

聞き手は話を聞いているだけでなく、話を「見て」もいます。それも、話し手の顔を中心に見ています。スピーチプレゼンにおける「顔」とは、単に顔部分ではありません。スーツの胸のあたり、「Vゾーン」から上を「顔」と考えます。

人前に出る立場になったら、自分の「顔」をしっかりと見せることが大切です。Vゾーンから上をビシッと決め、ネクタイの結び方にも気を配る。「顔」よりも目立つネクタイを着けていたら、それは“ノイズ”になります。自らの「顔」をきちんと見せることから、聞き手との信頼関係が始まるのです。

そして目線は、まっすぐ前に向けるのが基本です。そこからゆっくり8の字を描くように、会場全体を見るようにします。目ではなく、「顔」を動かすことが大事。そうすることで、一人ひとりが自分を見てくれていると感じます。

森 裕喜子(もり ゆきこ)OFFICE JUDY代表 / ボイスイメージ® コンサルタント

「間」と「キレ」が重要に

立ち方の基本は、足を肩幅に開き、下腹部に軽く力を入れ、まっすぐ立ちます。多くの人が、自然に「まっすぐ立つ」ということができていません。肩に力が入ってガチガチの直立不動になったり、手のやり場に困って、無駄に動かしていたりします。

ジェスチャーを使うのは、ここぞというときにだけ。そして、手を動かしたら止める、終わったら元に戻す。聞き手は、話し手の「顔」を中心に見ますから、頭から胸のあたりで動かすと良いでしょう。

また、メリハリのある話し方は、「間」と「キレ」から生まれます。大事な言葉を引き立てるために「間」をつくり、語尾のキレをよくすることが大切です。

「間」をつくるには、大事な言葉の前後に、1秒ほど息を呑む感じで沈黙します。息を止め、一瞬の「間」をつくることで、ぐっと聞き手を引きつけることができます。この沈黙を恐れる必要はありません。

語尾のキレをよくするには、「~です」と力強く言い切ることです。やってはいけないのは、「~と思います」、「~ですが」などと語尾を濁すこと。自信がないように見えてしまいます。

よくある話し方の癖として、話の前後に「え~」、「あ~」と、うなりが入ってしまうパターンがあります。その正体は、「吐く息」。話す言葉が見つからないと、言葉の代わりに息を吐き、それがうなりとなって出てしまうのです。

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