ハイアールアジア 冷蔵庫を無償提供する新ビジネス

家電そのものは無料か格安で提供し、取り扱う食品やデジタルコンテンツに課金して収益化を図るという新しいビジネスモデルを生み出したハイアールアジア。家電をプラットフォーム化、メディア化するその戦略とは?

コモディティ化した液晶ディスプレイは、アート作品や広告などを掲示するプラットフォームとして提供していく

これまでにないコンセプトの家電と、家電をベースにした新しいビジネスモデルを構想するハイアールアジア。同社の製品開発プロセス、リーダーシップの重要性を解説した前回に続き、今回は家電業界の常識を覆すサービス「Off Ice(以下オフ・アイス)」と「intergallery(以下インターギャラリー)」について、構想段階から将来的な展望までを解説する。

家電でコンテンツビジネス

オフ・アイスでは、自社製品の冷凍庫をオフィス向けに無償提供し、アイスなどの販売で継続的な収益の確保を目指す。同社のビジネスデベロップメントグループの柴田博ディレクターは、「一言で表すならば、オフィス置き菓子と同じビジネスモデルです」と説明する。

柴田博 ハイアールアジア ビジネスデベロップメントグループ ディレクター

「当初は一般家庭向けのサービスも検討していましたが、廃棄コスト、配送コストの問題もあり、オフィス向けの冷凍庫の活用に絞りました。オフィスでは、冷凍食品よりも甘いモノの方が需要があるのではないかということでアイスの案が出ました。ところが、既に菓子メーカーが冷凍庫を購入し、無償でレンタルしてアイスなどの販売をしていました。そこでターゲットを美味しいものにはお金を惜しまない女性に絞って、コンビニなどでは販売しておらず、会社で手に入ったら嬉しいプレミアム性の高いアイスを販売することにしました」

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