古民家好き女子、地域を変える 家を再生し「料亭」「民宿」に

古民家を再生し、民宿や料亭、デイサービスの拠点として活用。一人の女性が始めた取り組みは、多くの協力者を得て、地域に拡大。地域産品の開発にもつながり、東京の百貨店への販路開拓に成功している。

古民家をリノベーションし、1日1組限定の料亭として活用

築50年を超える古民家の存続、再生事業に取り組む一般社団法人「おんなたちの古民家」は、過疎化、高齢化が進む典型的な中山間地域である山口市阿東に拠点を置き、地域の活性化にも力を注ぐ。東京・日本橋の高島屋本店で今年2月から販売が始まった桐箱入りの「田楽米」は、同法人によるプロデュースで誕生。国内の名だたる産地の米と肩を並べる商品として、“阿東米”のブランディングに成功した。

古民家再生と米づくりの関係とは?「おんなたちの古民家」の代表理事・松浦奈津子氏の挑戦をたどる。

「やるなら一番に」と設立を決意

松浦氏は1981年、山口県錦町(現岩国市)生まれ。豊かな自然に囲まれた山あいの小さな町で、高校卒業まで育った。山口県立大学でジャーナリズム論を専攻したことをきっかけに、卒業後は地域情報紙「サンデー山口」の記者を7年間務めた。

行政、経営者、市民活動に携わる人など、山口をこよなく愛する人たちへの「取材」が松浦氏の“地元愛”を確固たるものにし、さらに自身を大きく成長させたという。

松浦氏が生まれ育ち、思い出に刻まれた実家がまさに古民家だった。古い建築物にもともと興味を持っていた松浦氏は、結婚退職後の2010年12月に「古民家鑑定士」(財団法人職業技能振興会)の資格を取得。その理由は、「面白そう」という直感的なものだった。

当時、山口県内には古民家再生を手掛ける組織は存在せず、「やるなら一番に」と思い立ち、「おんなたちの古民家」の設立を決意。さらに、資格をどのように使っていくか模索する中、記者としての経験が活かされた。

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