ジャパネットたかた 名物社長が退任し、「100年企業」へ

長崎県佐世保市を拠点としながら、全国的な知名度を誇るジャパネットたかた。高田社長は自らテレビの通販番組に登場し、独特の語り口で話題を集めてきた。その名物社長が、突然の退任を表明。2015年1月には新体制が始動する予定だ。

高田 明(ジャパネットたかた)

「ジャーパネット、ジャパネット」。特徴のある曲とCG、甲高い声で商品の説明をする名物社長。その言い回しを真似する芸人も出るほど、すっかり全国区になったテレビショッピング。

長崎県佐世保市に本社を置く、家電を中心とした通販会社・ジャパネットたかたは、全国に向けてほぼ毎日、コマーシャルを放送している。

実家のカメラ店「カメラのたかた」1号店の模型。若き日の高田社長はカメラ店で経験を積んだ

ジャパネットたかたの売上高は、1423億円(2013年12月期)で、九州・沖縄の小売業では6位、長崎県では1位となっている(東京商工リサーチ調べ)。長崎県では、全産業を合わせて数社しかない1000億円企業の一つだ。

ジャパネットたかたは1986年、高田明社長により、「株式会社たかた」として、父親が経営する「カメラのたかた」から独立する形で設立。1999年に、現在のジャパネットたかたに社名を変更している。

1990年に、地元・長崎のラジオ番組に出演し、5分間で50台のコンパクトカメラを売ったことがきっかけで、全国のラジオ局でラジオショッピングを始める。1994年にはテレビショッピングに進出し、売上高はさらに右肩上がりとなった。

2004年に元社員による情報漏えい事件が発覚、さらに2011年、2012年には、それまで主力商品だったテレビ市場の縮小で減収となるが、前期の経常利益は、過去最高となっている。

佐世保市に本社を置き続けるのは「佐世保市は景色が美しく、食べ物はおいしい。私たちのビジネスはどこでも成り立ちます」(高田社長)という理由だ。

ジャパネットたかたは、サッカーのJ2に所属するV・ファーレン長崎のメインスポンサーのほか、バレーボール等の各種大会のスポンサーにもなっている。「スポーツは人に元気を与えてくれます」と高田社長は語る。

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