全国一の離島県 「アジアの最前線」から世界へ

世界に開かれた歴史と伝統を持ち、日本の近代化の先駆けであった長崎県。中村知事は、2つの世界遺産候補などの地域資源を活かして観光を活性化、国際交流の推進にも力を入れ、産業の振興につなげることを目指す。

―長崎県の現在の課題について、どう見ていますか。

一番の課題は、やはり人口減少です。県の総人口は2010年までの50年間で約33万人減少しています。問題は、15歳から24歳までの若い世代が転出超過数の約8割を占めることです。若者に県外での就職を希望する理由を聞いてみると、「県内には希望する職種がない」、「条件面が魅力的でない」といった声が返ってきます。いかにして良質な雇用の場を県内に創出していくか、これが人口減少に歯止めをかけるために重要と考えています。

また、1人当たりの県民所得も長期にわたり低迷しており、それが結果的に地域活力の低下を招いています。1人当たりの県民所得は、1950年代半ばに全国30位前後に位置していたのがピークで、現在は40位と低迷しています。県民所得向上対策として2013年から3年間で県民所得を900億円高めることを目標に、造船関連産業の振興や世界遺産候補等を活用した観光イメージ戦略など、さまざまな政策を実施しています。

文化と歴史の魅力を発信

―長崎県には、観光資源が豊富にあります。それらの活用について、どう考えていますか。

観光は、本県の重要な産業です。国内にとどまらず海外を含めた情報発信を積極的に行い、誘客を促進していきます。

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