水インフラ 次の市場と戦略は

右肩上がりで拡大する水ビジネスの市場。巨大企業や国家がしのぎを削る状況のなかで、日の丸メーカーの競争力は高いとは言えない。求められる次の一手とは?グローバルウォータ・ジャパン代表の吉村和就氏は、IT化の重要性を指摘する。

吉村氏が今後、日本企業が活躍できる水ビジネス市場としてあげる3分野【1】海水淡水化

水関連の市場は右肩上がりです。世界の水関連機器の市場は10年に4840億ドルで年6%の伸び、淡水化ビジネスは05年から10年で2.3倍の211億ドルになると予想されており、アメリカにおける水リサイクル市場も10年時点で33億ドルと年8.8%の伸びになっています。

 

吉村氏が今後、日本企業が活躍できる水ビジネス市場としてあげる3分野【2】シェールガスの水圧破砕(左)【3】バラスト水分野(右)

現在の水市場では、3大水メジャーが大きな存在感を持っています。フランスのスエズとヴェオリア、イギリスのテムズウォーターです。特にフランスの2社はともに給水人口が1億人を大きく上回っていて、日本の全国民に給水しているような規模になります。ちなみに、日本の全水道料金は2兆9000億円ですが、1億3900万人に給水しているヴェオリアの売り上げは約1兆5730億円。民間企業1社に任せたほうが、日本の水道料金が安くなる可能性もあるわけです。

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