タイ人観光客が大挙する町

空港や有名観光地からほど遠く、地域に観光資源もない小さな町にタイ人観光客が押し寄せている。そこには固定概念を捨て、ターゲットのお国柄に特化させたもてなしの形があった。

うたのぼりグリーンパークホテルで日本体験を楽しむタイ人観光客

タイ人が体験したい
日本を用意する

北海道の北端近くに位置する枝幸町歌登。かつてはスキー場やゴルフ場などレジャー観光で栄えていたが、バブル崩壊とともに衰退。人口も1962年に7000人だったのが2000年には1900人まで急速に減少し、過疎化の一途を辿っていた。1989年に町営で開業した「うたのぼりグリーンパークホテル」も大きな赤字を抱え、2007年より再建に着手。そこで総支配人として就任したのが、ホテルコンサルタントをしていた河野裕喜氏だ。

河野裕喜 うたのぼりグリーンパークホテル 総支配人

早速、河野氏は事前調査を行って再生事業に取り掛かるが、現実は想像以上に厳しかった。札幌からは280km以上、新千歳空港からは300kmも離れている場所。他と差別化ができる観光資源も乏しいため、国内の旅行代理店などからの反応は薄く「路頭に迷っていた」という。

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