身近にあるバイオミミクリー

日本では生物・植物の機能、構造からヒントを得た製品が意外に多い。

家電、繊維、スポーツ用品、塗料、建材など幅広く存在する生物模倣技術を紹介する。

扇風機/洗濯機
イルカの機能で洗浄力20%アップ 柔らかい風を生み出す蝶の羽

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洗浄力15%アップ、洗浄ムラ30%減、2リットルの節水を実現した、イルカの構造を利用した洗濯乾燥機(写真提供:シャープ)

13種類もの生物模倣技術を利用しているのがシャープだ。

エアコンなどのファンの開発にはアホウドリの翼、イヌワシの翼、アマツバメの翼の平面形を応用。断面形はギンヤンマの羽をヒントにしている。ほか、扇風機などのファンには蝶のアサギマダラの羽、サイクロン掃除機のゴミの圧縮ブレードにはネコ科動物の舌の表面構造を使っており、ヘルシオ炊飯器の攪拌ブレードもペンギンの翼や円環状に泳ぐ魚群のしくみを使っている。

またロボット掃除機のエコーロケーション(反響定位)にはイルカやマッコウクジラなど歯クジラ類の性質を活用し、そのほかヒマワリの種の配列や蛾の目、さらに生物ではないが台風の渦、河川の流れ、夕焼けなどの自然現象からも開発のアイデアを得ている。

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