日本マクドナルド 女性の潜在ニーズに応えられず

2012年1~9月期連結決算の営業利益で2ケタの大幅減を記録。好調を続けてきたマクドナルドに何が起きているのか。不振の真因を探る。

日本の外食産業をリードし、トップ企業として快進撃を続けてきた日本マクドナルドの成長神話にブレーキがかかった。

既存店売上8年連続、営業利益で6年連続してプラスを続けてきていたが、2012年1月~9月期連結決算の営業利益が2ケタ(17.8%)の大幅減益に転落したのである。

「ドライブスルー店」や「宅配サービス」を強化

マクドナルドは、カフェ店の出店を拡大

今回の業績悪化について、日本マクドナルド原田泳幸社長は「東日本大震災後の前と後では、消費者が求めるお得感が違ってきた」とし、「最大の理由は外食マーケットの縮小もあるが、消費者が弁当や総菜などの〝中食〟に大きくシフトしたから」と分析しているようだが、果たして本当にそうなのだろうか。

今後の戦略として〝中食〟市場のシェア確保のために「宅配サービス」の対応店を大々的に増やしたり、「新型ドライブスルー店」の拡大や販促費用を朝食メニューに向けることを打ち出している。

また、不採算店の閉店などの戦略などにより体質強化を図るようだが、これらの対策が本質的な課題に応えているか、大いに疑問が残る。

、大いに疑問が残る。例えば「宅配サービス」は、一度の配達に1500円以上の注文と別途で配達料がかかるのだが、このサービスがヒットするとは到底思えない。マクドナルドが従来から持つ「手軽さ」や「利便性」といったサービスから考えても違和感があり、配達料を払ってマクドナルドのハンバーガーを注文する人が多数いるとは到底思えないのである。

飲食・外食の選択権を持つのは女性

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