市庁舎の災害館内放送は「やさしい日本語」で流す(大阪市)

突然発生する地震や火災は、誰をも動揺させ、人の大勢集まる屋内であれば騒然となる。災害時に館内放送で適切な情報を流すことは、防災上大きな効果を生み、身の安全も確保しやすくする。

大阪市庁舎

注意報の発令では、突然発生する地震や火災は、事前に心の準備ができる風水害と違い、誰をも動揺させ、人の大勢集まる屋内であれば騒然となることも珍しくない。

このような時に、館内放送は重要な役割を担う。いま何が起きているのか、速やかにどのような行動を取ればいいのか、館内放送を聞くことで、一先ず心を落ち着かせることができるだろう。

災害時に館内放送で適切な情報を流すことは、防災上大きな効果を生み、身の安全も確保しやすくなる。

ただし、課題になるのは、日本語に不慣れな在住外国人へのアナウンスだ。日本語をよく理解できなければ、放送を聞いても、何が起きているのかさえわからず、またそれが地震であれば、地震を初めて経験する外国人も多く、ただ慌てるばかりである。

こうした在住外国人の不安を少しでも和らげることや、こどもなどにも分かりやすく情報を伝えるためと、大阪市は2016年3月初旬から、市庁舎の災害時館内放送を、やさしい日本語で流す態勢に切り替えた。

総務局行政部総務課庁舎管理グループの担当者によると「火災や地震が発生すると庁舎内の感知設備が稼働し、自動的に録音された内容が流れる仕組みになっていますが、こどもや日本語に不慣れな在住外国人の方々などには、内容をよく理解できないことも考えられます。これは市民の方からの指摘もあり課題となっていました」と経緯を説明する。

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